2つに分けられる遺伝子治療法
まず細胞は、自分の中だけで完結する体細胞と、何世代にもわたって受け継がれる生殖細胞とに分けられます。この2つのうち、近年では前者の体細胞の遺伝子に向けた治療が始められており、がん患者や難病患者のための治療薬が登場しました。しかし、一方の生殖細胞に対する遺伝子治療はまだまだ実現できていません。というのも、現在は受精卵に対して遺伝子治療を施すことが倫理的に問題視され、禁じられているからです。この生殖細胞遺伝子治療の実現されるまでには、今後も長い年月が必要だと考えられるでしょう。